【再選】『小説を読もう!』のオススメを10作品選んでみた
1年経ったので、今一度『小説を読もう』からオススメ10作品を選んでみる
早いもので、小説を読もうのオススメを10作品選んだのは、1年以上も前になる。
1年前と今ではかなりネット小説を取り巻く環境が変わったよなぁ。
「小説を読もう」で人気がある小説は、書籍化につぐ書籍化。それに伴い、新規レーベルの参入。
書籍化されたネット小説は、ファンがついているためか、売り上げも(多分)好調。
自分のようにネット小説の感想を書くサイトさんが増加したり、専用の2ちゃんねるまとめサイトをいくつかできてきた。
かくいう自分のブログもネット小説カテゴリの記事が50以上になって、中心コンテンツになっとる。
1年前はこんな風になるとは想像もつかなかったっすわ・・・。
今回は状況の変化をふまえて改めて読んだ小説の中で、再度オススメを10作品選んでみる。
前回は、面白くてジャンルはなるべくかぶらないように・・・という考えで選んだが、今回は『書籍化(予定あり)作品は除く』『前回選んだ作品は除く』『更新が停止していない』というルールを追加して選んでみた。
以下に小説リンクと簡単な感想を書く。
■『Re:ゼロから始める異世界生活』 (連載中)
感想記事:主人公を許容できれば◎ 『Re:ゼロから始める異世界生活』
ジャンルはファンタジー×異世界転移×死に戻り。
凡人の主人公がヒロインのために必死こいてあがく物語。
主人公の変なテンションとは裏腹にシリアスで厳しい世界観なので、けっこうエグい。
鬱々とした展開が続くときは辛いものがあるが、そこからの解放は熱が入って読むのが止められない。
商業誌だと、こんなお話を読めないんじゃないだろうか。
ネット小説だからこその面白さが凝縮しとると思う。
■『捧魂契約のリセットスイッチ』 (完結済み)
感想記事:過酷な展開と伏線にうなるサスペンス『捧魂契約のリセットスイッチ』
ジャンルは現代サスペンス×死に戻り。
『メールの指示通り死ぬ事で時間をリセット出来る能力』を得た少年が運命に立ち向かう物語。
運命に反逆することで、少年が成長する様を一気に読める。
やはり過酷で、鬱々としてしまうが、その結末は・・・寂寥感がするものか、心温まるものか。
人によって捉え方は違うと思う。ぜひ最後まで読んで、感想を作者に伝えてほしい。
■『無職転生 - 異世界行ったら本気だす –』 (連載中)
ジャンルはファンタジー×異世界転生。
転生した無職童貞ニート主人公が異世界で生きていく話。
転生もののテンプレとして、主人公は強者といってもいいし、ヒロインも複数いるといってもいい。
でも世界は無慈悲で強者であふれているし、主人公は転生前の人間性をひきずっている。
そのズレが、シリアスとコメディの両展開で光って、面白い。
おまえ感想記事書いてないくせにここで挙げるのかよ!って?しっかり読んでました。
というのも"勢いで書いてある"とあらすじに書いてあったので、面白く読みつつも『絶対エタるよ』と思ってたんですよ。それが今じゃ凄まじい文字数で、6章までしっかり連載している自分も熱中する面白小説に。
というわけで手のひらを返して、ここで挙げることにしたんだ(迫真)
■『眼鏡とあまのじゃく』 (完結済み)
感想記事:じれじれ甘酸っぱい高校生恋愛物 『眼鏡とあまのじゃく』
ジャンルは高校生恋愛もの。
もうそれだけでどんな話か想像できるんじゃないだろうか。
焦らしに定評のある作者なので、読者は焦らされて、焦らされて「ああ^~」となること必至。
ファンタジーもチートもハーレムものもいいけど、「小説を読もう」でこういう小説もええやんけ!
■『略 妹様へ』 (完結済み)
感想記事:凄絶さが郡を抜いてやばい 『略 妹様へ』
爽やかな恋愛小説でさっぱりしたら、この暗黒妹ものに挑戦しよう(提案)
ジャンルは異世界オリジナルファンタジー×バトル×グロ×復讐譚。
王都御前試合という舞台で、狂ってしまった男の復讐を描く話。
非常に灰汁の強い小説だけど、何度も読み返してしまうシーンが多々ある。
誤字満載だったり、作中では語られない設定が多々あったり、人を選ぶ小説だが、趣味があう人にとっては間違いなく面白い小説。
■『辺境の老騎士』 (連載中)
感想記事:異世界飯の描写が光る 『辺境の老騎士』
ジャンルは異世界オリジナルファンタジー。
特筆すべきは、タイトルのとおり主人公が老人ということ。しかもよくある豪傑的なキャラではなく、現役を退いて身体的に衰えているキャラ(強者ではあるが)。
その主人公による旅で異世界の人々の暮らし、食生活が活き活きと描かれており、物語に浸らせてくれる。
また、物語には起伏や伏線があり、水戸黄門的な話でありながら、決して飽きさせない。
レビュー件数が示すとおり、読んだ人は語りたくなり、推薦をしたくなる良小説。
ぜひ序章だけでも。
■『獣医さんのお仕事 in異世界』 (連載中)
感想記事:珍しい設定とじゃれあいが魅力 『獣医さんのお仕事 in異世界』
ジャンルはファンタジー×異世界召還×能力チートなし。
公務員獣医の主人公が、あがめられる「猊下」として生き抜く話。
そんな設定からか、専門的な知識が物語で披露され、「ほほぅ」となる。
もちろん珍しい設定だけが魅力じゃなく、資金調達編以降の迫力ある戦闘描写は一見の価値あり。
(現代人のわりには、ちょっと主人公の戦闘能力高すぎないか?って微妙に思う部分があるが)
難点は、ヒロインにけっこう癖があるところか。
自分的にとってはストライクでご褒美なんですが、感想欄を覗くと受け入れられない人がけっこういる模様。
感想記事に書いた「ネットスラング」の件は、ヒロインの魅力に押し流されたので、問題なくなりました(すっきりした顔で)。
■『機巧アリスに口付けを』 (完結済み)
感想記事:謎と空気感が良い。読了後は・・・『機巧アリスに口付けを』
ジャンルはSF×恋愛×ミステリ。
高度な知性を備えた女性型アンドロイドが存在する近未来。主人公はそのアンドロイドの人格改修を生業をする「調律師」。作者によって構築された世界観に丁寧に馴染まされ、物語が加速する。
謎と空気感につつまれながら、一気に読むことをオススメする。
■『ルーントルーパーズ ~自衛隊漂流戦記~』 (連載中)
感想記事:この異世界自衛隊小説もいいね。『ルーントルーパーズ』
ジャンルはファンタジー×異世界集団転移(召還)×自衛隊。
異世界に自衛隊のイージス艦がまるごと転移してしまう話。
主人公たちは、有限の力を振るい、自衛隊として戦闘を行う。
自衛隊小説だと、『ゲート』が有名だがこの小説も面白い。
■『アイロンより熱く、シャツより爽やかに』 (連載中)
感想記事:エクストリーム!アイロン!イヤァァッ!猛烈に推したい青春小説。『アイロンより熱く、シャツより爽やかに』
ジャンルは学園×青春恋愛×スポーツ。
危険な場所でアイロン掛けを行う実在する競技『エクストリーム・アイロン掛け』を題材した小説。
決してただのギャグ小説と断ずることなどできない。
主人公たちの競技にかける真剣さに心をうたれ、笑いがこみあげてくること間違いなし。
読めばタイトルどおりにカッと身が熱くなり、読了後は清々しい爽やかさに包まれるだろう。
以上、自分のオススメ10作品でした。
選ぶ上で課したルールがきつかった感じがする。
今回はゲーム世界に行く系はなしになってしまった。
もし書籍化作品もありだとしたら、「オーバーロード」と「この世界がゲームだと俺だけが知っている」のどちらか選んでいたかなぁ。
今年もネット小説の書籍化は加速しそう。
関連:ネット小説から書籍化された作者・作品まとめ
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- 『小さな魔女と野良犬騎士』完結済みの王道ファンタジー。間章でコメディ的な話を読みたかったな。
この記事へのコメント
埋もれた良作品はみつけるのは難しいですが、発見できると嬉しいし、感想が書きたくなりますね。
紹介された小説は、読んでみます。長編が好きみたいですね。
「イモータル×ソード」は評判よさそうなので、ある程度ためてから楽しもうと思ってました。
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タイトル - お名前 - 2013年04月04日 08:14:26
色々な作品があふれる中で、埋もれた良作を見つけるのはなかなか難しいですね…。
個人的にはロスト=ストーリーは斯く綴れり、猟奇殺人鬼の交響曲、迷宮の王、イモータル×ソードがお気に入りです。